マンションの消防点検の立会は義務?不在や拒否した場合に罰則はある?
「平日に点検があるけど仕事で家にいない」
「部屋が汚いので、できれば業者に入ってほしくない」
「そもそも消防点検って、住んでいる自分にも義務があるの?」
居留守を使ったり無視をするとどうなるのかを今回は解説していきたいと思います。
マンションの消防点検は法令で定められた義務である
マンションの消防点検は消防法令で年に2回実施する事が義務付けられております。
ただし点検を発注するのはマンションのオーナーなので点検実施を決めているのは所有者になります。
実際に住んでいるのに年に2回も点検が来ていないと感じる方も多くあると思います。

基本的には建物の所有者・管理者側に課されるものであり、
居住者一人ひとりに「必ず自宅の点検を受けなければならない」という形で直接義務が課されているわけではありません。
では、居住者は点検を無視しても問題ないのでしょうか?
「消防設備を点検する義務」と「居住者が点検に立ち会うこと」は別の話
消防設備の維持管理や点検・報告については、原則として建物の所有者や管理者などが責任を負います。
では、居住者には何の関係もないのでしょうか?
実はそうとも言い切れません。
居住者自身が消防設備点検の実施主体ではないとしても
「住んでるだけなら点検の義務がないから無視していい」は危険
と考えるのはおすすめできません。
住戸内に設置されている火災感知器が正常に作動するか確認することも、消防設備の維持管理上重要な作業です。

さらに感知器に関しては専有部にあったとしても扱いはマンションの所有物扱いであり占有者の管理物ではありません。
つまり占有部に設置されている設備でありながら管理は所有者側にあります。
占有部にあるオーナーの所有物である感知器や避難はしごを点検させてくれなかったというストーリーが出来上がるわけです。
※賠償問題になったときに重要なポイント
万が一、火災などの重大な事故が発生した場合
もちろん、「点検を受けなかった」という事実だけで、直ちに居住者が罰金を科されたり、損害賠償責任を負ったりするという単純な話ではありません。
「なぜ点検を受けなかったのか」
「点検を受ける機会があったのか」
「点検に対してどのような対応をしていたのか」
余りにも非協力的な部屋には管理会社やオーナーから点検への協力を求める文書(内容証明)を送付したり、個別に連絡したりすることもあります。

点検を受けられる状況であれば、できるだけ協力しておくことが自分自身のリスクを減らすことにもつながります。
もし火事などが起きて人が亡くなってしまった時に問われるのは
『過失があったか無かったか』
ここが追及されるポイントとなります。
「一度不在だった」ことと「何年間も一度も点検を受けていない」ことは同じではない
ということです。
点検を受けられるにも関わらず、長期間にわたって意図的に対応しない状態を続けることは、できるだけ避けた方がよいでしょう。
不在にするなら「正当な理由」で断っておいた方がよい!
消防点検の日に、どうしても自宅にいられないこともあります。
特に平日に点検が設定されている場合、
- 仕事で外出している
- テレワーク中で会議をしている
- 子どもの学校行事がある
- どうしても外せない予定がある
など、さまざまな事情が考えられます。

このような場合、単純に「点検を拒否した」と扱うのではなく、事情を伝えて点検業者や管理会社などに相談することが誠実な対応となります。
一方で、
「部屋が汚いから」
「人に部屋を見られたくないから」
「寝ているから」
「来客がいるから」

といった理由は、少なくとも消防設備の安全確認という観点では、点検を受けない理由として正当な理由とは言い難いです。
別日に来てもらうことはできる?
「点検日に予定があるから、別の日に来てもらいたい」
というケースもあるでしょう。
結論としては、建物や管理会社、点検業者との調整次第で、別日に対応できる場合があります。

ただし、別日に作業員を手配する場合には、人件費などの追加費用が発生することがあります。
例えば、本来であれば点検業者が1日にまとめて30戸を点検するところ、1戸だけ別日に訪問するとなれば、そのために作業員を手配しなければなりません。
そのため、
「別日に来てもらえる=無料で何度でも対応してもらえる」とは限りません。
追加費用が発生する場合には、建物の所有者や管理組合などがその費用を負担するのか、別途居住者側で負担するのかなど、マンションごとのルールによって異なります。
まずは管理会社などに確認しましょう。
まとめ
消防点検は、住戸内であれば10分程度で終わることも多い作業です。
「面倒だから断る」のではなく、「万が一のために10分だけ対応する」。
それだけでも、自分の住んでいるマンションの安全を守ることにつながります。


