貯水槽の法令・水道の基礎知識|専用水道・簡易専用水道の違いを解説

貯水槽設備を適切に管理するためには、まず水道法や貯水槽に関する法令を理解しておくことが重要です。

水道は大きく「水道法の規制を受けるもの」と「規制対象外のもの」に分けられます。水道法の対象には、水道事業、専用水道、簡易専用水道などがあり、それぞれ管理方法や必要な検査が異なります。

専用水道とは?

専用水道とは、水道事業による水道とは別に、井戸・河川などの水源から取水し、施設内で浄水処理などを行って水を供給する水道です。

大規模なマンション、病院、学校、工場などで設置されるケースがあります。

専用水道に該当する場合は、水道技術管理者の設置、水質検査、残留塩素の管理、従業者の健康診断など、法律に基づいた管理が必要です。

簡易専用水道とは?

簡易専用水道は、水道事業者から供給された水を受水槽にいったん貯め、その水を建物へ供給する設備です。

一般的なマンション、ホテル、事業所などで多く見られます。

受水槽の有効容量が10立方メートルを超えるものは、原則として簡易専用水道に該当し、水道法に基づく管理が必要になります。

主な管理項目には、

  • 受水槽・高架水槽の清掃
  • 水質の確認
  • 施設の点検
  • 定期的な検査

などがあります。

特に、貯水槽の清掃は原則として年1回以上実施する必要があります。

小規模貯水槽水道との違い

受水槽の有効容量が10立方メートル以下の場合は、一般的に小規模貯水槽水道として扱われます。

簡易専用水道と小規模貯水槽水道は、どちらも水道水を受水槽に貯めて建物へ供給する仕組みですが、受水槽の容量などによって適用される法令や管理基準が異なります。

そのため、貯水槽を管理する際には、まず受水槽の有効容量を確認することが重要です。

水道直結方式と受水槽方式の違い

給水方式には、大きく水道直結方式と受水槽方式があります。

〇水道直結方式は、水道本管から建物へ直接水を供給する方式です。

●一方、受水槽方式は、一度受水槽に水を貯めてから建物内へ供給します。

受水槽方式では、高架水槽や揚水ポンプなどを使用する場合もあります。

また、断水時には違いがあります。水道直結方式は基本的に断水すると給水できませんが、受水槽方式では、受水槽に残っている水を一定時間使用できる場合があります。

貯水槽設備は適切な管理が重要

貯水槽は、建物の利用者が使用する水を一時的に貯める重要な設備です。

そのため、水道法に基づく管理基準を理解し、定期的な清掃・点検・水質管理を行うことが大切です。

特に「専用水道」「簡易専用水道」「小規模貯水槽水道」は名称が似ていますが、適用される基準が異なります。

貯水槽の容量や給水方式を確認したうえで、自分の施設がどの区分に該当するのかを把握しておきましょう。