消防設備点検の報告義務・年2回or3年に1回の違いとは?
「消防設備点検は年2回必要なの?」
「3年に1回の報告でいいって聞いたけど本当?」
このような疑問を持つ建物オーナーや管理会社の方は少なくありません。
実は、「消防設備点検」と「消防署への報告」は全く別の義務です。
混同してしまうと、点検や報告を怠り消防法違反となる可能性もあります。

この記事では、以下の内容をわかりやすく解説します。
- 消防設備点検(年2回)の義務
- 消防署への報告(年1回・3年に1回)の違い
- どの建物が3年に1回の報告対象なのか
「うちの建物は年2回なの?それとも3年に1回なの?」という疑問を解決していきましょう。
消防設備の設置が義務となっている建物はどんな建物でも年2回の実施が必要
こんな小さな建物なのに必要なの?って思いますよね
・消火器だけの2階建ての木造アパート
・誘導灯が1台だけ設置されている診療所
・戸建てを改装したデイサービス
上記のような小さな建物も巨大商業施設や高層タワーマンションも等しく点検は年2回の実施として義務と法令で決まっております。
機器点検と総合点検という表記が紛らわしい
『機器点検(6ヶ月に1回)と総合点検(1年に1回)』の実施をする事
この表記が建物所有者たちを混乱させています。
機器点検も総合点検も要は消防点検のことを指しており、若干の点検内容が異なります。

図表にするとイメージがしやすいです。
令和5年 1月 機器点検と総合点検を実施
令和5年 7月 機器点検を実施
令和6年 1月 機器点検と総合点検を実施
令和6年 7月 機器点検を実施
このサイクルを回すだけで結局1年に2回点検をやっていることが分かりますね。
機器点検と何が違うの?
と感じる方がいると思いますが簡潔に答えると機器点検のプラスαで点検する項目とお考えください。
消防署への報告(年1回・3年に1回)の違い
日本の建物は消防署への報告をしますが2種類に分かれております。
点検は年に2回しているのに消防署へ報告するのは年に1回か3回なの?と疑問を持った方は鋭いです。
そのとおり!点検は年2回だけど報告するのは2回に1回もしくは6回に1回なのです!!
令和5年 1月 機器点検と総合点検を実施(1年に1回消防署へ提出/3年に1回消防署へ提出)
令和5年 7月 機器点検を実施(点検だけ)
令和6年 1月 機器点検と総合点検を実施(1年に1回消防署へ提出)
令和6年 7月 機器点検を実施(点検だけ)
令和7年 1月 機器点検と総合点検を実施(1年に1回消防署へ提出)
令和7年 7月 機器点検を実施(点検だけ)
令和8年 1月 機器点検と総合点検を実施(1年に1回消防署へ提出/3年に1回消防署へ提出)
令和8年 7月 機器点検を実施(点検だけ)
令和9年 1月 機器点検と総合点検を実施(1年に1回消防署へ提出)
令和9年 7月 機器点検を実施(点検だけ)
先ほどの表を使ってみるとこのような点検・報告サイクルとなります。
それでは次はどの建物が1年に1回・3年に1回の提出か見ていきましょう
どの建物が3年に1回の報告対象なのか
1年に1回の報告(特定防火対象物と言います)
不特定多数の人が利用したり、自力避難が困難な人が利用する建物です。

- 劇場・映画館・演芸場・観覧場
- 公会堂・集会場
- キャバレー・クラブ・スナック・バーなど
- 遊技場(パチンコ店・ゲームセンターなど)
- カラオケボックス・インターネットカフェ
- 百貨店・ショッピングセンター・コンビニ
- ホテル・旅館・民泊
- 病院・診療所・助産所
- 老人ホーム・介護施設・障害者施設・デイサービスなど
- 幼稚園・保育所
- 飲食店
- 地下街
- 複数のテナントが入っているテナントビル
⸻
3年に1回の報告(非特定防火対象物と言います)
利用者が比較的限定され、避難誘導がしやすい建物です。

- マンション・アパート・シェアハウス
- 学校・大学・各種学校
- 図書館・博物館・美術館
- 神社・寺院・教会
- 工場
- 倉庫
- 事務所・オフィスビル
- 駐車場
- 飛行機・船舶の格納庫
- その他、特定防火対象物に該当しない建物
どちらの建物に割り振られるかで消防署への報告の頻度が決定されます。


